10月の北海道観光で巡るおすすめモデルコースを状況別に厳選紹介!車の有無と滞在日数別のプラン

「10月の北海道観光でおすすめのモデルコースは?」

「10月に北海道を巡るときの注意点は?必ず訪れたいスポットはどこ?」

澄んだ空気と色づく紅葉が美しい10月の北海道

旅の計画を立てる段階で、「どこを巡れば秋の魅力を最大限に味わえるのか」「移動手段や日数ごとに無理のないモデルコースを知りたい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

北海道は広大な土地ゆえに、効率よく観光するには綿密な計画が欠かせません。

そこでこの記事では、10月にぴったりな北海道観光モデルコースを、滞在日数や移動手段別にわかりやすく紹介しています。

【先に結論】この記事のポイントとお得な宿泊予約サイト

  • 10月の北海道は紅葉の見頃が地域で異なるため、日程に合わせた場所選びが重要
  • 車の有無によって観光ルートが大きく変わるため、移動手段に応じたモデルコースの選定が必要
  • 10月の北海道は朝晩は冷え込むため、服装は重ね着できるものを中心に準備することが安心

10月に北海道観光を楽しむなら、気候や移動手段を踏まえた柔軟なモデルコース設計が欠かせません。

紅葉や温泉など、秋ならではの魅力を効率よく堪能するために、「10月の北海道観光で巡るおすすめモデルコース」での事前計画が旅の満足度を大きく左右します。

10月の北海道観光で巡るおすすめモデルコース(車あり)

10月に北海道観光を計画している人にとって、車を利用した旅は紅葉の名所を効率よく巡る絶好の方法です。

道内各地の美しい自然や温泉地へも自由にアクセスでき、移動中の景色も旅の大きな魅力になります。

そこで!この「10月の北海道観光で巡るおすすめモデルコース(車あり)」では、日程に合わせて無理なく楽しめるプランを紹介します!

各コースの特徴を比べながら、自分にぴったりの旅の形を見つけてください。

2泊3日の場合

10月の北海道は、木々が色づきはじめ、朝晩の空気にピリッとした冷たさが混じる季節。

そんな時期に車を使って2泊3日で巡る旅なら、時間を有効に使いながら、自然の美しさと土地の味わいをしっかり楽しめます。今回は、旭川美瑛富良野を中心に、紅葉と温泉、グルメがバランスよく味わえるモデルコースをご紹介します。

<1日目>新千歳空港 → 旭川 → 層雲峡
午前中に新千歳空港へ降り立ったら、ドライブを楽しみつつまずは旭川へ。途中で景色を楽しみながら進むと、道中の山々や畑も秋の色に染まっています。旭川に着いたら、地元で評判のラーメンで腹ごしらえをしてから、人気の旭山動物園へ。動物たちの自然な姿に癒やされたあとは、紅葉の名所・層雲峡へ車を走らせましょう。峡谷を染める赤や黄色の景色は、息をのむほどの美しさ。夜は温泉宿に泊まり、ゆっくり湯に浸かりながら旅の疲れを癒やしてください。

<2日目>層雲峡 → 美瑛 → 白金青い池 → 富良野
翌朝は早めに出発して、美瑛へ向かいます。途中、車窓から見える丘の連なりがまるで絵画のよう。美瑛のなだらかな丘に広がるパッチワーク模様の景色は、秋の光の中で一層映えます。続いて立ち寄りたいのが、白金青い池。木々が色づく中、青く澄んだ水面に紅葉が映り込む光景は、静かで幻想的な雰囲気に包まれています。そのまま南下して富良野へ。ワイナリーやチーズ工房などで地元の味を楽しんだら、富良野市内のホテルにチェックイン。夜は富良野牛や季節の野菜を使った料理をゆっくり味わいましょう。

<3日目>富良野 → 新千歳空港
最終日は朝の富良野の空気を感じながら少し街を散策。時間に余裕があれば、近くの展望スポットに立ち寄るのもおすすめです。帰り道はのんびりと新千歳空港へ向かい、途中の道の駅で旬の果物やお土産を選びながら、北海道の余韻を楽しんでください。空港に着いたら、名物のソフトクリームや海鮮丼で締めくくるのも旅の楽しみです。

旅の日程は短くても、北海道の秋はぎゅっと凝縮された魅力にあふれています。車があるからこそ出会える風景や味に触れながら、自分だけの「秋の北海道」を心ゆくまで感じてみてください。

3泊4日の場合

北海道の秋をじっくり堪能するなら、3泊4日のドライブ旅がおすすめです。

10月は紅葉が見頃を迎え、どこを走っても景色が美しい時期。札幌を拠点に、美瑛・富良野の広大な自然や、登別・洞爺の温泉地まで足を延ばせば、北海道らしさを心から感じられる濃密な時間になります。

<1日目>空港から札幌へ。まずは都会の秋を楽しむ
新千歳空港に到着したら、まずは札幌へ。1時間ほど車を走らせると、北海道最大の都市が迎えてくれます。大通公園のベンチでひと息ついたり、紅葉に彩られた街を歩いたり。お昼はスープカレーや味噌ラーメンなど、札幌グルメで胃袋を満たしましょう。夕方になったら藻岩山へ向かい、ロープウェイで山頂へ。空が赤く染まっていく中で見る夜景は、きっと忘れられないものになります。

<2日目>彩りの丘と青い池。美瑛・富良野の自然へ
札幌を朝早く出て、道央道を経由しながら美瑛へ。紅葉に染まったパッチワークの丘が広がる景色に、思わず車を停めてしまうかもしれません。「四季彩の丘」では、絵本のような風景と花々が迎えてくれます。午後は白金の青い池へ。晴れていれば、エメラルドブルーの水面に赤や黄の木々が映り込む幻想的な光景が見られます。夕方には富良野に入り、チーズ工房やワインハウスでのんびり過ごすのも良い時間です。宿は温泉付きのホテルを選べば、日中の疲れもすっきり癒されます。

<3日目>富良野から登別へ。湯けむりと紅葉の共演を
この日は少し長めのドライブ。富良野から南下し、登別温泉を目指します。途中の道の駅でお土産を選んだり、地元のおやつをつまんだりするのも旅の楽しみのひとつ。登別に着いたら、まずは地獄谷を散策してみてください。赤や黄色の紅葉の中に、湯けむりがもくもくと立ちのぼる風景は、まさに自然と温泉の共演。夜は宿でゆっくりと温泉に浸かりながら、今日の移動をねぎらいましょう。

<4日目>洞爺湖の風景に癒されながら旅の締めくくりを
最終日は登別から洞爺湖へ。湖畔の遊歩道を歩けば、穏やかな水面と紅葉の木々が心を落ち着かせてくれます。もし時間に余裕があれば、有珠山ロープウェイに乗って展望台へ。遠く羊蹄山を望むパノラマが広がります。午後は新千歳空港へ戻り、最後に北海道スイーツでもうひと息。余韻を感じながら帰路につきましょう。

この3泊4日のモデルコースは、走る距離はやや長めですが、そのぶん見どころも食も温泉も、北海道らしい魅力がたっぷり詰まっています。

10月の爽やかな気候と彩り豊かな景色の中で、心と身体をリフレッシュできる秋旅を楽しんでください。大切な人と、あるいはひとりでも、この時期ならではの北海道を味わってみてはいかがでしょうか。

4泊5日の場合

せっかく10月の北海道を旅するなら、4泊5日ほど時間をとって、のびのびと秋を味わうのもいいものです。

車があれば自由度も増し、観光地だけじゃない、道中の風景さえ心に残る思い出になります。この旅程では、札幌から始まり、美瑛、富良野、層雲峡、登別、洞爺湖と、まさに“秋の北海道のいいとこどり”ができるルートをご紹介します。

<1日目>ようこそ北海道へ。街と季節の風を感じる札幌散歩
新千歳空港に着いたら、まずは札幌へ向かいます。都市と自然が混ざり合うこの街は、秋の訪れもどこか穏やか。大通公園では赤や黄色に染まった木々の下で足を止め、のんびりとした時間を過ごせます。お昼には海鮮丼やジンギスカンを楽しんで、夕方は藻岩山の山頂から街の夜景を眺めましょう。暮れていく札幌の街並みが、旅の始まりを優しく彩ってくれます。

<2日目>カーブの先に現れる景色に、思わず息をのむ美瑛と富良野
札幌を出発し、美瑛へ。車を走らせると、じわじわと風景が開けてきます。広がる丘、点在する木々、そしてところどころに赤や橙の彩り。パッチワークの丘に差し込む光が、まるで絵画のような世界を見せてくれます。午後は、青い池へ。水面に紅葉が映る姿は、静かでどこか神秘的です。日が傾く頃、富良野へ移動。チーズ工房でほのかに香る乳製品の香り、ワイン工場で深呼吸したくなるような葡萄の香り。素朴で温かな土地の味にふれる一日です。

<3日目>山あいにたたずむ層雲峡。紅葉と渓谷の迫力に目を奪われる
この日は、北へ進み層雲峡温泉を目指します。途中で道の駅に立ち寄って地元のりんごを買ったり、眺めの良い場所でひと休みしたり。旅のスピードは自分で決められるのが車旅のいいところです。層雲峡では黒岳ロープウェイに乗って、山肌が紅葉に染まる大パノラマを堪能。風が冷たくなってきた頃、温泉へ。肌にしっとり染みるお湯に、心も体もほぐれていきます。

<4日目>静けさと湯けむりに包まれる登別。自然の力に癒やされて
層雲峡を後にし、登別へ。距離はありますが、その分、北海道らしいスケールの大きな景色が続きます。登別に着いたら、まずは地獄谷へ。足元から湧き上がる湯けむりと、色づいた木々のコントラストが、どこか幻想的です。散策のあとは、温泉街で地元グルメを味わうのも楽しみのひとつ。夜は湯のぬくもりに包まれて、深く眠りにつけるでしょう。

<5日目>湖畔を歩いて、ゆっくりと旅の余韻を味わう洞爺湖
最終日は洞爺湖へ。朝の澄んだ空気のなか、湖畔をゆっくり歩く時間は、旅の締めくくりにぴったりです。時間があれば、有珠山ロープウェイで空へ。山頂から見下ろすカルデラと紅葉のコラボレーションが、最後の感動をくれるはずです。そのまま新千歳空港へ向かい、夕方の便で帰路へ。きっと車窓の風景が名残惜しく感じられるはずです。

この4泊5日の旅は、観光スポットを巡るだけではなく、「景色の中に身を置く」ことに重きを置いています。

10月の北海道は、ただ移動するだけでも美しい。だからこそ、車という選択が旅の質をぐっと高めてくれるのです。大げさな観光地でなくても、ふと車を停めた道ばたの風景に、心を奪われる瞬間があります。旅とは、そういう一瞬の積み重ねなのだと、きっと感じられるはずです。

5泊6日の場合

もし、5泊6日という贅沢な時間が取れるなら──北海道の秋を、急がず、無理せず、自分のペースでじっくり味わう旅をおすすめしたいです。

紅葉に染まった大地を車で走る時間さえ、旅の一部。札幌から始まり、富良野・美瑛・層雲峡・小樽・登別・洞爺湖と、北海道らしい風景と温泉、そして食を詰め込んだドライブ旅の提案です。

<1日目>新千歳空港~札幌:秋色に染まる街へようこそ
新千歳に降り立った瞬間、ひんやりとした空気に、季節の移ろいを感じるはず。車を走らせて札幌市内へ向かい、大通公園や北海道神宮をぶらりと散策。紅葉に彩られた街並みが、日常からのスイッチをそっと切り替えてくれます。夜は、地元の人に混じってすすきのの居酒屋で一杯。旬の秋鮭やいくらの醤油漬けは、この時期ならではのごちそうです。

<2日目>札幌~美瑛~富良野:風景に心を預けたくなる日
札幌を出て、車は美瑛方面へ。街を抜けてしばらくすると、なだらかな丘陵とカラフルに染まった木々が迎えてくれます。「四季彩の丘」では、広い空と畑のグラデーションに、思わず深呼吸。お昼は地元の野菜を使った小さなレストランで。午後は白金の青い池へ。澄んだ青が静かに紅葉を映す景色は、写真では伝えきれない静けさがあります。夕暮れとともに富良野へ向かい、温泉宿でひと息。ゆっくりと、夜が深まっていきます。

<3日目>富良野~層雲峡:渓谷美と温泉に癒やされる一日
3日目は、山間にある層雲峡へ。移動中も、窓の外には秋色の風景が続き、途中で道の駅に立ち寄るのも旅の楽しみ。到着したら、ロープウェイで黒岳へ登ってみてください。山肌を赤や黄色に染めた木々が、足元に広がる光景は圧巻です。下山後は、山あいの宿で温泉にゆったり浸かり、体も心も緩める夜に。

<4日目>層雲峡~小樽:静けさから賑わいへ。港町でリズムを変える
北の山をあとにして、小樽へ。やや長めの移動にはなりますが、途中、旭川や余市での立ち寄りも含めれば、退屈しません。小樽の街に着いたら、歴史を感じる運河沿いを歩いたり、硝子のお店を覗いたり。秋風の中で食べるあんかけ焼きそばや熱々の蒲鉾も、体にしみます。港を見渡すホテルに泊まれば、夜の海が旅の余韻を深めてくれます。

<5日目>小樽~登別温泉:湯けむりと紅葉が交差する場所へ
小樽を後にして南下し、登別へ。途中で支笏湖や苫小牧に立ち寄って自然の空気を吸い込みながら、昼頃に温泉地へ。地獄谷では、もくもくと立ちのぼる湯けむりと、色づいた山々のコントラストが、どこか非日常的な雰囲気を醸し出します。散策後は、湯に浸かりながらぼんやりと空を眺めて、旅の折り返し地点に一息を。

<6日目>登別~洞爺湖~新千歳空港:最後まで、静かな景色とともに
最終日。登別を発ち、洞爺湖へ。静かに波打つ湖面と、その向こうに続く山の稜線。湖畔のベンチに座っていると、時間の流れまでゆっくりになったような気がしてきます。有珠山ロープウェイで上から見下ろす景色も、胸に残るワンシーンに。夕方、空港へ向かう車の中でふと感じるのは、観光地を巡ったというより、北海道という大きな風景の中に身を置いていた数日間だったということ。

この5泊6日のモデルコースには、観光地の名前だけでは語れない“間”があります。

移動の途中でふと目にした景色、立ち寄った小さな店、気まぐれに食べたソフトクリーム──そういった偶然こそが旅を深くするのだと思います。10月の北海道は、ただ美しいだけじゃない。静けさの中にある力強さ、日々の疲れをそっと受けとめてくれるような優しさがあるのです。だからこそ、少し時間をかけて、遠回りでも、自分の足で感じてほしいと思います。

6泊7日の場合

せっかく北海道を旅するなら、6泊7日ほどの時間があれば、ただ移動するだけの旅ではなく「その土地で過ごす」旅ができます。

観光地を駆け足で巡るのではなく、足をとめて空を見上げたり、気まぐれに道の駅へ立ち寄ったり。10月の北海道は、そんな“余白のある旅”にぴったりの季節です。紅葉と温泉、食と静けさ。車があれば、それらを自分のペースでつないでいくことができます。

<1日目>新千歳空港~札幌|旅のはじまりは、秋風とともに
到着したその日、まだ本格的な観光はせず、札幌の街を歩くことにしましょう。大通公園を抜けて円山公園へ。木々が赤や黄色に染まり、落ち葉を踏む音が心地よく響きます。夕暮れどき、藻岩山から見下ろす札幌の街は、宝石のようにきらめいて、旅のスタートをやさしく照らしてくれます。夜はすすきので一杯。ホッケを焼く香り、カウンター越しの会話。それだけで心がほどけていきます。

<2日目>札幌~美瑛~富良野|景色の中に吸い込まれるように
朝、車を走らせて美瑛へ向かいます。空の広さがぐんと増して、風景がやわらかくなっていくのがわかります。「パッチワークの路」や「マイルドセブンの丘」では、ただそこに立って風に吹かれているだけで、時間の流れが変わる感覚に。白金の青い池では、水面に紅葉が映り込む静かな世界に、しばらく言葉が出ないかもしれません。富良野の宿に着く頃には、車の中の会話も少し静かになっている。そんな日です。

<3日目>富良野~層雲峡|山の温泉で、息をゆるめる
この日は少し北へ。富良野から層雲峡へと続く道は、森が深くなり、山が近づいてくる気配があります。黒岳ロープウェイに乗って空へ。見下ろす谷間は、まるで絵の具をこぼしたように鮮やかで、秋の北海道がここに凝縮されているよう。宿では湯につかり、夜はテレビもスマホもいらない時間。外の静けさを聞きながら、いつの間にか眠りについてしまう。そんな夜が待っています。

<4日目>層雲峡~小樽|静かな山から、港の光へ
朝の温泉にもう一度入り、ゆっくりと層雲峡を出発。車は小樽へ向かいます。途中で立ち寄る旭川のラーメン店や、道の駅で買った焼き立てのコーンパン。そんな何気ないひとつひとつが、この旅をふくらませてくれます。小樽の街に着いたら、運河沿いを歩いてみてください。古い石倉と秋の空。肩肘張らず、ゆっくりと歩く時間が似合う街です。夜は港町ならではの海鮮で、また少し北海道を好きになるはずです。

<5日目>小樽~登別|湯けむりの先にある、もうひとつの風景
小樽を出て、支笏湖経由で登別へ。湖畔に車を停めて少し歩いてみると、冷たい空気と紅葉の香りが体に染み込んできます。登別に着いたら、地獄谷を歩いてみましょう。ゴーッという音と湯気が立ちこめる風景は、自然の力を目の前にしたような迫力。夕暮れの温泉街は静かで、湯けむりの中に浮かぶ灯りが幻想的です。旅の疲れが、湯とともにするするとほどけていきます。

<6日目>登別~洞爺湖|最後の夜は、湖の静けさとともに
翌朝、洞爺湖へ向かいます。ここまで来ると、旅も終盤。湖畔をゆっくりと歩き、有珠山の展望台へ登って、山と湖と空をひとつの画のように見下ろします。夕方、湖に映る夕焼けは、言葉では言い表せないほど静かで、胸がすっとするような瞬間です。夜は湖畔のホテルで、少しだけお酒を飲みながら、これまでの旅の話をしてみてください。

<7日目>洞爺湖~新千歳空港|帰り道も、旅の一部
最終日。洞爺湖から新千歳空港へ向かう途中も、まだ旅は続いています。朝の道の駅で買った焼き菓子や、途中で見つけた小さな直売所の野菜たち。それぞれが旅の余韻として、スーツケースの中に詰まっていきます。空港に着いて、飛行機を待つ時間ですら、少し名残惜しい。そんな旅になっていたら、それがきっと、北海道の魔法です。

6泊7日という長さがあると、ただ観光するだけではなく、“感じる旅”ができます。

風の冷たさや、食べたものの温かさ、静かな夜の音まで。そういうものが、いつの間にか心の奥に残っていく。観光地の名前を辿るだけの旅ではなく、「その土地と自分の時間が重なった」と思える旅をしたい方に、このモデルコースを届けたいと思います。

10月の北海道観光で巡るおすすめモデルコース(車なし)

ここからは、10月の北海道観光を公共交通で楽しみたい方に向けて、「10月の北海道観光で巡るおすすめモデルコース(車なし)」をご紹介します!

列車やバスを使えば、運転の負担なく紅葉の名所や温泉地へアクセス可能です。

電車の車窓から眺める秋の風景も、北海道ならではの旅の魅力のひとつ。移動手段に合わせた無理のない旅程を組みながら、豊かな自然や季節の味覚を満喫してみてください。

2泊3日の場合

10月の北海道。車なしでも、ちゃんと「旅の深み」は味わえます。

2泊3日という限られた時間の中で、紅葉と温泉、そしてこの地ならではの風景と空気を、しっかりと心に残す。そんな旅を目指して、今回は札幌、小樽、定山渓を組み合わせた公共交通モデルコースをご紹介します。無理のない移動距離と、ほっと一息つける余白を大切にした行程です。

<1日目>新千歳空港~札幌|街と季節にゆっくりと馴染んでいく
新千歳空港に着いたら、JR快速エアポートで札幌駅へ。40分ほどの移動中、車窓に広がる色づいた木々に目を奪われながら、気持ちも旅モードに切り替わっていきます。まずは大通公園や赤レンガ庁舎を散策。秋の風が肌に心地よく、街路樹の紅葉も鮮やかです。ランチにはスープカレーを選んで、札幌らしさを一口ずつ味わってみてください。
夕方、藻岩山ロープウェイで山頂へ。街がオレンジから藍色に変わっていくグラデーションを、静かに眺める時間は旅のはじまりにぴったり。宿泊は札幌駅周辺に。アクセスが良く、翌日の移動にも便利です。

<2日目>札幌~小樽|のんびりと港町の時間を楽しむ
2日目は、JRで小樽へ日帰りの旅を。朝の電車に揺られて約40分。海沿いを走る区間では、窓から見える景色さえ旅情たっぷりです。小樽では、まず運河沿いをぶらりと。石造倉庫やガラス工房が並ぶこの通りは、どこを切り取っても絵になる景色が広がっています。昼は新鮮な海鮮丼や握り寿司を堪能。港町の旬をその場で味わえるのは、ここならではの醍醐味です。
午後は「北一硝子」やオルゴール堂で雑貨探しをしたり、「旧手宮線跡地」の遊歩道を歩いたりと、歩く速度に合わせて時間が流れていきます。夕方には再び札幌へ戻り、夜は地元の居酒屋で、北海道の地酒をゆっくりと楽しんでください。

<3日目>札幌~定山渓~新千歳空港|紅葉と湯に包まれて旅を締めくくる
最終日は、札幌から定山渓温泉へ足を延ばします。JR札幌駅前から路線バスに乗って、およそ1時間半。車窓から見る山の景色は日ごとに色を変え、まさに今が一番の見頃です。定山渓では、渓谷沿いの遊歩道をのんびりと歩いたり、足湯に浸かって旅の疲れをゆっくりと癒したり。時間があれば、温泉街の和菓子屋で名物の温泉まんじゅうを食べるのもおすすめです。
昼食後は札幌経由で空港へ。途中でお土産を買う時間をしっかり取っておけば、帰りの空の旅も安心して過ごせます。

この2泊3日モデルコースは、車がなくても、北海道の秋を味わい尽くせる構成です。

列車とバスを活用することで、運転の疲れから解放され、景色に集中できる時間が増えるのも嬉しいところ。自然に包まれながら、無理なく旅がしたい方にこそおすすめしたいルートです。

短い日程の中にも、印象的なシーンがぎゅっと詰まった旅になりますように。

3泊4日の場合

公共交通だけでめぐる北海道の旅。3泊4日という限られた時間でも、紅葉、温泉、食べもの、そして風景。ちゃんと、北海道らしさを詰め込むことはできます。

今回ご紹介するのは、札幌を拠点に小樽・定山渓・登別をゆったり巡るモデルコース。無理のない行程に、思わず深呼吸したくなるような景色と、やさしい食卓をそっと織り込んでいます。

<1日目>新千歳空港~札幌|まずは街の秋を感じながら歩く
空港に着いたら、JR快速エアポートで札幌へ。約40分。移動中も窓の外には赤や黄色に染まり始めた木々が流れていきます。初日は欲張らず、大通公園や北海道大学のイチョウ並木を散歩して、静かな秋を味わうところから旅をはじめましょう。昼はスープカレー、夜はジンギスカンやお寿司を。グルメも札幌の魅力です。宿は札幌駅周辺が便利。荷物を置いて、旅をひと呼吸で整えてください。

<2日目>札幌~小樽|ゆっくり歩くことで見える景色がある
この日は朝からJRに乗って小樽へ。海沿いを走る車窓の景色が、旅気分を盛り上げてくれます。小樽に着いたら、まずは運河沿いへ。石造りの倉庫やガラス工房をのぞきながら、街のリズムに自分をゆだねてみてください。昼は市場や寿司店で、新鮮な海の幸を。午後はオルゴール堂で音に癒されるのもよし、古い線路跡をたどって散歩するのもよし。どんな過ごし方でも、この町は受け止めてくれます。夕方、ふたたび札幌へ戻り、静かな夜を。

<3日目>札幌~定山渓温泉|紅葉と温泉、まるごと深呼吸する日
朝はゆっくり目に出発して、路線バスで定山渓温泉へ。車窓には、日に日に色づきを深めてゆく山の景色。1時間半の移動が、まったく苦になりません。定山渓に着いたら、渓谷沿いを歩いてみてください。吊り橋を渡り、足湯に立ち寄り、おまんじゅうを食べて、何でもない時間を楽しむ。そんな過ごし方ができるのが、この温泉街の魅力です。お昼ごはんは、地元の食材を使った定食を。午後は札幌へ戻り、駅近のホテルでのんびり過ごしましょう。

<4日目>札幌~登別温泉~新千歳空港|最後まで、北海道らしさを
旅の終わりは少し贅沢に。朝、特急電車で登別温泉へ向かいます。移動時間は1時間ちょっと。着いたら、まずは地獄谷を歩いてみましょう。紅葉の斜面から湧き立つ湯気。その景色はちょっと不思議で、でもどこか懐かしくて。温泉街でのんびりしたら、地元食材を使った定食でお昼を。帰りは登別駅から電車で空港へ。余裕をもって空港に着けば、あとはお土産選びと、最後のひと口のラーメンを楽しむだけです。

車がなくても、ちゃんと秋の北海道は楽しめます。むしろ、歩く時間が長いからこそ、紅葉の色や空気の匂いに気づけたり、ふとした景色に心を奪われたりするのです。

3泊4日のこのモデルコースは、移動がストレスにならず、土地の表情を自分のペースで感じられる旅のかたち。慌ただしさのない、静かな満足感がきっと、あとからじんわり残ります。

4泊5日の場合

公共交通だけで旅する北海道、4泊5日なら景色も味もじっくり楽しめます。

車がなくても無理なく巡れるのが、札幌を拠点に小樽、定山渓、登別、そして洞爺湖を結ぶこのコース。紅葉が見頃を迎える10月は、どの街も秋色に染まり、移動中の車窓すら旅の一部として心に残ります。

<1日目:新千歳空港~札幌>
北海道に着いたら、まずは札幌駅を目指します。JR快速エアポートならおよそ40分。街に着いたら、北海道大学の銀杏並木や大通公園で秋の風を感じるのがおすすめ。気取らない街並みに、どこか安心感があります。夜は狸小路やすすきので、北海道らしい一皿を。地元の居酒屋で出会う味は、旅の初日にぴったりのごちそうです。

<2日目:札幌~小樽>
2日目は、JRで小樽へ。乗車時間はわずか40分程度ですが、沿線の海岸線が美しく、つい車窓に見入ってしまうほど。小樽に着いたら、運河沿いの散歩と街歩き。石造りの建物やクラシカルな喫茶店、そして老舗の寿司店での昼食も外せません。午後はガラス細工やオルゴール作りの体験も人気。日が傾く頃には札幌に戻り、再びゆったりとした夜を楽しみます。

<3日目:札幌~定山渓温泉>
この日は少し足をのばして、札幌市内から定山渓温泉へ。バスで1時間半ほどの道のりですが、沿道の紅葉が美しく、移動がまるで観光のよう。定山渓は紅葉の名所。渓谷沿いを歩いたり、足湯でほっと一息ついたり。昼は素朴なそば屋さんや、温泉宿のランチを楽しんで。温泉街の雰囲気に浸った後は、札幌へ戻って宿泊。体も心もふわっとほどけていく一日です。

<4日目:札幌~登別温泉>
特急列車で登別へ向かいます。所要時間は約1時間半。登別駅からバスで温泉街へ着けば、硫黄の香りがふわり。地獄谷の散策はぜひ。紅葉と湯けむりが重なり合う風景は、まるで映画のワンシーンのよう。観光のあとは宿にチェックインして、温泉に身を預ける時間をゆっくりと。温泉旅館でいただく夕食も、きっと記憶に残ります。

<5日目:登別~洞爺湖~新千歳空港>
最終日は洞爺湖へ。登別からバスでアクセスしやすく、途中の風景も見どころのひとつ。洞爺湖畔では、時間があれば遊覧船やロープウェイに乗って、湖と山のパノラマを眺めるのもおすすめです。お昼を済ませたら、新千歳空港へ移動し、旅の締めくくり。空港内のスイーツショップや土産物店で、最後の北海道を味わってください。

4泊5日のモデルコースは、車がなくても北海道の秋をしっかり楽しめる旅程です。

時間に追われることなく、景色と空気と出会いをゆっくり味わえる構成にしています。移動がストレスになりにくく、各地の魅力を自然な流れで体験できるので、旅行に慣れていない方でも安心です。秋の北海道の魅力を、ぜひ歩いて、感じて、心に持ち帰ってください。

5泊6日の場合

10月の北海道を公共交通だけで巡る5泊6日の旅は、観光地を丁寧に訪ねながら、紅葉や温泉、グルメまでじっくり堪能できるプランです。

レンタカーを使わなくても、列車やバスを上手く活用すれば、道内の魅力をしっかり味わえます。秋色に染まる大地と、温もりあふれる人との出会いに触れながら、少しだけ贅沢な旅に出かけてみませんか。

<1日目|札幌に到着、街歩きで旅のスタート>
新千歳空港から札幌まではJR快速エアポートで約40分。荷物をホテルに預けたら、まずは「北海道大学の銀杏並木」や「大通公園」など、秋を感じる市内の散策スポットへ。観光というより、ゆるやかな散歩を楽しむイメージでOK。夜はすすきの界隈で海鮮丼やジンギスカンを味わって、北海道グルメを早速堪能しましょう。

<2日目|小樽で歴史とスイーツを満喫>
この日は小樽へ小旅行。JRでわずか40分と、気軽に行ける距離です。石畳の道や歴史的建物が並ぶ運河周辺をぶらぶら歩けば、どこか懐かしさを感じるはず。甘いもの好きには、ルタオのケーキや六花亭の和菓子がおすすめ。港町らしい新鮮な寿司もぜひ一度は味わってください。夕方には札幌に戻って、夜の街の表情をまた違った角度から楽しんでみてください。

<3日目|旭川経由で美瑛へ、絶景を求めて>
特急ライラックで旭川まで移動し、そこからバスで美瑛へ。移動はやや長めですが、白金青い池や美瑛の丘など、訪れる価値のある風景が広がっています。10月の美瑛は、夏とは違う落ち着いた彩りがあり、どこを見ても絵になります。日帰りも可能ですが、宿泊して夜の静けさを味わうのも一つの贅沢です。

<4日目|富良野を巡り、再び札幌へ>
この日は美瑛から富良野へ。電車かバスを使って1時間ほどの距離です。富良野チーズ工房やニングルテラスで買い物を楽しみつつ、のんびりした空気に癒やされます。午後は再び札幌へ戻り、ホテルにチェックイン。夕食は、地元で評判のスープカレーや、味噌ラーメンに挑戦するのもおすすめです。

<5日目|登別温泉で心と体をほぐす>
札幌駅から特急で向かう登別は、紅葉と温泉の両方が楽しめる贅沢な場所。到着したらバスで温泉街へ移動し、有名な地獄谷を散策。赤や黄色に染まった山々と、湯けむりが立ち上る様子が、まるで別世界にいるような気分にさせてくれます。宿泊はぜひ温泉宿で。食事付きのプランにすれば、旅の疲れを一気に癒やしてくれるはずです。

<6日目|空港へ向かう道すがら、旅を振り返る>
登別から新千歳空港へは、JRとバスを乗り継いでスムーズに戻れます。早めに空港に着けば、お土産選びや空港グルメも満喫できます。ラーメン道場で食べ納めするのも良い締めくくりかもしれません。

このモデルコースは、車なしでも北海道の魅力を味わえるように構成しています。

焦らず、無理なく、秋の景色に寄り添いながら進む旅。時間を味方に、北海道を心に刻む6日間になりますように。

6泊7日の場合

車を使わずに北海道を6泊7日で巡る旅は、急ぎすぎず、のんびりと秋の景色を楽しめる贅沢な時間です。

電車やバスを利用しても、名所や紅葉の名スポットをしっかりと訪れることができる構成にしています。移動の負担を抑えつつ、風景・グルメ・温泉といった北海道の魅力を詰め込んだモデルコースです。

【1日目】札幌で街歩きとグルメを楽しむ
新千歳空港から札幌までは電車で約40分。まずは街の中心、大通公園をぶらぶら歩いて、時計台や赤れんが庁舎など定番スポットを巡ります。夕方からはすすきの方面へ。海鮮丼やジンギスカンなど、北海道らしい料理が並ぶ居酒屋でゆっくりと1日目を締めくくってください。

【2日目】小樽で港町の風情を味わう日帰り旅
札幌駅から小樽へは電車で一本。古い倉庫街が今も残る小樽運河周辺は、レトロな喫茶店やガラス細工の店が点在しています。昼食には寿司屋通りで握り寿司を。午後は余裕があれば余市まで足を延ばして、ニッカウヰスキーの蒸溜所を見学するのもおすすめです。夕方には札幌に戻って宿泊。

【3日目】富良野・美瑛で秋色の丘を歩く
朝の特急で旭川方面へ向かい、富良野と美瑛を目指します。美瑛の「青い池」や「パッチワークの路」はこの時期ならではの色彩に包まれます。富良野ではチーズ工房やワイナリーでひと休み。日が傾く頃に旭川市内へ移動し、地元のラーメンで1日を締めくくります。

【4日目】層雲峡で大自然と温泉に癒される
旭川からバスで層雲峡へ移動。紅葉シーズン真っ盛りの黒岳ロープウェイはぜひ乗ってみてください。標高が高いぶん、色づきも一層鮮やかです。夜は層雲峡温泉でのんびりと。渓谷を眺めながらの露天風呂は、旅の疲れを一気に癒してくれます。

【5日目】網走でオホーツクの風を感じる
朝は早めに出発して網走へ。途中の車窓も、北海道らしい広大な風景が続きます。網走監獄博物館や天都山展望台で、自然と歴史を感じながら過ごしましょう。道東ならではの静けさが、旅の深みを与えてくれます。夜は地元の魚介が楽しめる居酒屋で一杯。

【6日目】釧路湿原の中で深呼吸を
網走から釧路へは鉄道で。釧路湿原ではノロッコ号に乗るのがおすすめ。列車の窓から見える広がる湿地と空、静かに流れる川が、時間の流れを忘れさせてくれます。昼食は釧路駅近くの「勝手丼」で好きな海鮮を選び放題。夜は港町の炉端焼きで旅の最後の晩餐を。

【7日目】旅の締めくくりと帰路へ
朝はゆったりと起きて、釧路市内を少し散歩したら空港へ。お土産に、湿原で見かけた植物や海産物の加工品を買うのもいいですね。1週間の旅を振り返りながら、北海道の秋がもたらす深い満足感とともに、家路につきましょう。

7日間かけて、北海道をじっくりと巡るモデルコースは、交通機関を活用しながらも観光地を効率よく巡れる内容に仕上げました。

車がなくても、こんなにも充実した旅ができる。そんな実感とともに、10月の北海道を楽しんでもらえるはずです。

10月に北海道観光モデルコースで巡りたいおすすめスポット

ここまで、10月の北海道観光で巡るおすすめモデルコースを詳しく紹介してきました。

10月に北海道観光を計画するなら、紅葉が見頃を迎える絶景スポットをモデルコースに組み込みたいところです。

そこで、この「10月に北海道観光モデルコースで巡りたいおすすめスポット」では、秋ならではの自然美を存分に楽しめる場所を厳選しました。

エリアごとの見どころやアクセスのしやすさも意識しながら、心に残る風景と出会える旅のヒントをご紹介します。

層雲峡の渓谷で迫力のある紅葉散策

もし10月に北海道を訪れるなら、紅葉を味わう場所として層雲峡はまず候補に入れておくべきです。岩肌を縫うように彩りを変える木々たちは、まるで風景画の中に迷い込んだかのような錯覚すら覚えさせてくれます。

層雲峡の魅力は何と言っても、切り立った渓谷のダイナミックさと、そこを彩る紅葉のコントラストです。とくに10月上旬から中旬にかけては、赤や黄色に染まった木々が一気に色づき、見ごろを迎えます。流星の滝や銀河の滝といった名所も点在しており、水の音と色づいた葉が響き合う光景には、思わず言葉を失うほど。

実際に歩いてみると、観光地とは思えないほど静かな道が続きます。層雲峡温泉街から紅葉谷までは徒歩30分ほど。大げさに構える必要もなく、スニーカーでも十分に歩ける整備された道が続いています。視界が開けるたびに違う色が目に飛び込んでくるので、思わず足を止めることもしばしば。写真を撮るつもりが、気づけばぼんやりと眺めていた、という方も多いのではないでしょうか。

10月の北海道で「紅葉を感じたい」「自然の中で深呼吸したい」と考えている方にとって、層雲峡は間違いなく記憶に残る場所になるはずです。

白金青い池で紅葉とエメラルドブルーの池

10月の美瑛町を訪れるなら、白金青い池は外せません。透き通るような青に染まった水面と、周囲を彩る紅葉が織りなす景色は、まるで静かな絵画のよう。日常を忘れて見とれてしまう美しさがあります。

この池が特別なのは、その青さの理由が自然そのものにある点です。十勝岳の地下水に含まれるアルミニウム成分が、池の水に独特の色をもたらしています。そこに、秋ならではの黄色や赤の葉が加わることで、コントラストが一層際立つのです。

SNSには「本当にこんな色が自然にあるんだと驚いた」「紅葉と池の色が想像以上に映える」といった声が多く見られます。特に晴れた日には、水面が鏡のように紅葉を映し出し、シャッターを切る手が止まらなくなるほどです。

紅葉のピークは例年10月中旬頃。朝の柔らかな光が差し込む時間帯に訪れると、水面がより青く澄んで見えます。観光地として整備されていますが、喧騒とは無縁の、心が静まる空間です。

自然の色彩がここまで調和する場所は、そう多くはありません。10月の北海道を旅するなら、白金青い池の静けさと鮮やかさに、心から癒やされるひとときをぜひ感じてみてください。

定山渓温泉で温泉と紅葉を楽しむ癒やし時間

10月の北海道で「心も体もほぐれる時間」を求めているなら、定山渓温泉ほどぴったりな場所はありません。紅葉に包まれた渓谷沿いを歩きながら、ふと立ち止まって深呼吸すれば、冷えた空気に混じって木々の香りが胸いっぱいに広がります。そして、その先に待つのは、じんわりと疲れを癒す湯けむりです。

この時期、定山渓の紅葉はちょうど見頃を迎えます。なかでも「二見吊橋」や「豊平峡ダム」は、秋色に染まった渓谷美を眺める絶好のスポット。朝晩の冷え込みが強まる10月中旬には、山から色づき始めた葉が徐々に温泉街の中心部まで降りてきて、まるで紅葉が街を包み込むように広がっていきます。

旅の合間に立ち寄る足湯もいいですが、宿に泊まって露天風呂にゆっくり浸かれば、ひときわ格別な時間が味わえます。耳をすませば、湯気の向こうからは川のせせらぎ。視界の端にはゆらぐモミジ。気がつけば、旅の喧騒や日々の忙しさがふっと遠ざかっているはずです。

定山渓は、ただ紅葉を“見る”だけでなく、“感じる”場所です。自然の美しさと温泉のぬくもりが溶け合うこの地で、10月の北海道旅行にやすらぎという名のご褒美を加えてみてはいかがでしょうか。

登別温泉の地獄谷周辺で紅葉と湯気の共演

10月中旬、登別温泉にある地獄谷を歩いていると、ふと立ち上る湯けむりの奥から、赤や黄に染まった木々の色が浮かび上がって見える瞬間があります。その光景は、思わず足を止めて見入ってしまうほど幻想的です。

この時期の地獄谷は、紅葉の見頃と湯けむりがちょうど重なり合う季節。火山活動による白煙があちこちから吹き上がり、秋色の森に混ざることで、他ではなかなか見られない独特の景色をつくり出します。硫黄の匂いに包まれながら歩く遊歩道は、非日常の世界への入り口のように感じられるはずです。

谷を抜けた先には、大湯沼と呼ばれる灰色の熱泥がたまる池が広がっていて、ここも紅葉スポットとして人気があります。足を伸ばせば天然の足湯もあり、ひんやりとした空気の中で温かさに浸かるのは、まさにこの季節ならではのご褒美です。

時間に余裕があれば、朝や夕方の訪問がおすすめです。人が少なく、木々が太陽の角度で少しずつ色を変える様子が見られます。せわしない日常を忘れ、ゆっくり深呼吸したくなるような、静かで豊かな時間が流れています。

洞爺湖畔の紅葉と湖上風景をゆったり満喫

10月中旬から下旬にかけて、洞爺湖はまるで一枚の絵画のような風景に変わります。静かな湖畔を歩くと、赤や黄色に染まった木々が水面に映り、周囲の山々とともに目を奪われる光景が広がります。

とくにおすすめなのが、朝の散策。風がまだ穏やかで、湖面がまるで鏡のように紅葉を映し出します。時間に余裕があれば、遊覧船に乗って中島まで足を延ばすのも良いでしょう。島内の自然歩道では、色づいたモミジやカエデが頭上を覆い、まるで紅葉のトンネルを歩いているかのような感覚になります。

紅葉の見頃は例年10月上旬から下旬とされており、洞爺湖温泉街からのアクセスも良いため、観光の拠点としても便利です。遊歩道や展望台をめぐりながら、湖畔の空気を胸いっぱいに吸い込めば、旅の疲れも自然とほぐれていくはずです。

北海道の秋をゆっくり味わいたいなら、洞爺湖は間違いのない選択肢です。紅葉と湖が織りなす穏やかな風景は、忙しい日常を離れて心を整える時間をくれるでしょう。

10月に北海道観光モデルコースを計画する際の注意点

10月に北海道観光モデルコースを立てる際は、美しい紅葉を楽しむ一方で、気候や交通の変化にも気を配る必要があります。

特に寒暖差や交通状況には注意が必要。安心して旅を進めるためにも、以下に挙げるような事前確認や備えが重要になります。

10月に北海道観光モデルコースを計画する際の注意点

  • 10月の紅葉時期は地域によって異なるため確認する
  • 朝晩の冷え込みに備えて服装を重ね着で調整する
  • 車で移動する場合は道路の凍結や渋滞に備える
  • 台風が接近する時期なので最新情報を確認する
  • 公共交通を利用する際は運行ダイヤを確認する

旅行の満足度を左右する大切なポイントを押さえておきましょう。順番に、10月に北海道観光モデルコースを計画する際の注意点を解説します。

10月の紅葉時期は地域によって異なるため確認する

北海道の10月は、場所によってまるで別の季節のように風景が変わります。たとえば、旭岳や大雪山系の山あいでは9月末にはすでに木々が赤や黄色に染まり、10月上旬には落葉が始まっていることも(出典:紅葉のはなし)。一方で、函館や洞爺湖のあたりでは、10月中旬~下旬にかけて紅葉のピークを迎えます。

つまり、「北海道=10月が紅葉」と一括りにはできないのが実情。本州と同じ感覚で臨んだら残念な結果になりかねない、ということです。

実際に10月の観光を計画するなら、訪れるエリアの紅葉情報をピンポイントで確認することが欠かせません。公式観光サイトや市町村のSNS、または「紅葉見頃カレンダー」のような特集ページをチェックしておくと安心です。

そして、もうひとつ。紅葉は天気にも左右されます。前の週が寒波だったか、晴天続きだったかで、色づきのタイミングが早まったり遅れたりすることもあります。ですので、出発の直前に最新情報を確認することを忘れずに。せっかくの絶景を逃さないためにも、ここは手間を惜しまずに準備しておきたいところです。

朝晩の冷え込みに備えて服装を重ね着で調整する

10月の北海道旅行を考えているなら、まず最初に意識しておきたいのが「朝晩の冷え込み」です。日中は歩きやすく過ごしやすい陽気の日が多いのですが、朝や夕方になるとぐっと冷え込む日もあり、油断すると想像以上に寒さを感じることがあります。

特に紅葉が見頃を迎える大雪山系や道東エリアでは、朝方に霜が降りることもあります(出典:UHB北海道ニュース)。札幌や小樽といった道央でも、夜の外出時には手がかじかむことも珍しくありません。

そういった気温の差にうまく対応するためには、やはり「重ね着」が基本。たとえば、Tシャツの上に薄手のニット、その上から軽めのジャケットやウインドブレーカーを羽織るだけでも、寒さの感じ方がまったく変わってきます。風が強い日や標高の高い場所を訪れる予定があるなら、ストールや手袋といった防寒小物も1つあると安心です。

旅行先で寒さに震えて観光どころではなくなる……そんな失敗を防ぐためにも、朝晩の冷え込みを想定した服装準備は、北海道観光を快適に楽しむための大切なポイントです。

車で移動する場合は道路の凍結や渋滞に備える

10月の北海道を車で回ろうと思っているなら、ちょっとした覚悟が必要です。日中は過ごしやすくても、朝晩はぐっと冷え込み、場所によっては道路が凍ることもあります。特に峠道。中山峠や石北峠あたりは、早ければ10月でも路面がうっすら凍る日があります(出典:UHB北海道ニュース)。夏タイヤでは危ない、なんて状況も実際に起きています。

万が一に備え、スタッドレスタイヤを装着しておくと安心です。加えて、現地の道路情報は出発前と走行中にしっかり確認しておくこと。NEXCO東日本の公式サイトや道の駅、観光案内所などではリアルタイムの道路状況をチェックできます。

また、紅葉シーズンはどこも混みやすく、定番の観光地や高速のIC周辺は渋滞が発生しがちです。「ナビの到着時刻から30分~1時間は遅れるかも」と思っておくくらいがちょうどいいでしょう。時間に追われない余裕あるスケジュールが、結果的に旅を楽しむコツです。

さらに言えば、早めにレンタカーを予約して、スタッドレスタイヤの有無を確認しておくと安心です。道内の移動距離は思ったより長いので、無理せず安全第一で。旅の最後にヒヤッとした思い出は、誰も望んでいないはずですから。

台風が接近する時期なので最新情報を確認する

10月の北海道は紅葉が美しい季節ですが、実は台風が接近する可能性もあるため油断は禁物です。特に本州を北上してくる台風が、進路を変えて北海道に近づくケースも少なくありません。過去にも10月下旬に大雨や強風で交通機関に影響が出たことがありました(出典:ウェザーニュース)。

例えば2022年10月には、温帯低気圧に変わった台風が道南に強風をもたらし、一部の特急列車が運休しました。せっかくの旅行で足止めされてしまうのは残念ですよね。そうならないためにも、出発前から旅の最中まで、天気予報や台風情報にはしっかり目を通しておくことが大切です。

確認する際は、気象庁の公式サイトやニュースアプリのプッシュ通知を活用するのがおすすめです。旅程の柔軟な調整や、悪天候を見越した事前の宿泊変更など、備えがあるだけで安心感が違います。

公共交通を利用する際は運行ダイヤを確認する

北海道旅行で電車やバスを利用するなら、10月は特に時刻表のチェックを怠らないようにしましょう。というのも、この時期は夏から冬へのダイヤ切り替えが行われるタイミング。普段どおりの時間に来ると思っていた便が、実はすでに運行終了していた……なんてことも起こりえます。

たとえば札幌市内の路線バスでは、10月上旬ごろにダイヤ改正が行われる年もあります。検索アプリやナビサイトで表示される時刻と、実際の運行時間にズレが出てしまうケースも少なくありません。観光地への直行バスなどは、時期によって運休や減便になることもありますので、特に注意が必要です。

旅のスケジュールをスムーズに進めるためにも、公式の交通局サイトやバス会社のページで、最新の運行情報をこまめに確認しておくと安心です。できれば出発直前だけでなく、旅行の数日前からチェックしておくのが理想的です。ほんのひと手間ですが、その確認が旅全体の快適さを大きく左右します。

【Q&A】10月の北海道観光モデルコースに関するよくある質問

最後に10月の北海道観光モデルコースに関するよくある質問をまとめました。

初めて訪れる方にもわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

10月の北海道の旬は何ですか?

10月の北海道を訪れるなら、ぜひ味わってほしいのが「秋鮭」。この時期、産卵のために戻ってくる鮭は身が締まり、脂のノリも抜群です。

さんまやホッケも最盛期を迎えており、地元の居酒屋では炭火焼きや刺身で提供されることが多いです。さらに、収穫期を迎えるジャガイモやカボチャ、甘みを増したサツマイモなど、根菜の美味しさも見逃せません。北海道の秋は、まさに“食の宝庫”。市場をのぞけば、その季節感がダイレクトに伝わってきます。旅の合間に立ち寄る飲食店では、ぜひ季節限定メニューをチェックしてみてください。

10月の北海道では何を着るべきですか?

10月の北海道は、朝晩と日中で気温の差が大きいため、「重ね着」が基本です。

日中は日差しがあれば薄手のカーディガンやニットで快適に過ごせますが、夕方以降は一気に冷え込むため、ダウンジャケットやウールのアウターがあると安心。道東・道北エリアや山間部に足を運ぶなら、さらに防風性や防寒性のある服を選びたいところです。旅の途中で気温が大きく変化することも多いため、バッグに1枚羽織れるものを入れておくと便利です。防寒対策を万全にしておけば、紅葉狩りや湖畔の散策も存分に楽しめますよ。

関連記事:10月の北海道旅行におすすめの服装(レディース)は?観光地別の気温差に適した服装を紹介

10月末の北海道には雪が降りますか?

10月の終わりごろ、北海道では山間部を中心に「初雪」の便りが届き始めます(出典:平年値(霜・雪・結氷の初終日と初冠雪日))。

とはいえ、札幌や函館といった市街地でまとまった雪が降ることはほとんどありません。例年、大雪山系や旭岳などの標高の高い地域ではうっすらと雪化粧するタイミングではありますが、平地では気温が下がっても霜程度がほとんど。観光に影響が出るほどの降雪はまれです。とはいえ、朝晩の冷え込みはかなり厳しくなるので、暖かいアウターは必須。特にレンタカー移動を予定している場合は、念のためスタッドレスタイヤ装着の車を手配しておくと安心です。

まとめ:10月の北海道観光で巡るおすすめモデルコースを厳選紹介

10月の北海道観光で巡るおすすめモデルコースを厳選紹介してきました。

改めて、10月の北海道観光モデルコースで押さえておきたいポイントをまとめると、

10月の北海道観光モデルコースで押さえておきたいポイント

  • 10月は紅葉のベストシーズンで、道内各地で色鮮やかな景色が楽しめる
  • 洞爺湖や層雲峡など、自然の中でゆったり過ごせるスポットが多く点在
  • 朝晩の冷え込みが強まるため、重ね着で体温調節しやすい服装が必要
  • 車で移動する際は、渋滞や早朝・深夜の道路凍結への備えが大切
  • 秋の味覚も豊富で、鮭やホッケ、旬の野菜など北海道グルメも楽しめる

10月の北海道観光は、紅葉の絶景と食の豊かさが魅力の組み合わせです。

モデルコースを立てる際は、地域ごとの紅葉時期や天候の変化を踏まえて計画すると、より快適で充実した旅になります。「北海道 観光 10月 モデルコース」を探している方は、自然・食・移動のバランスを意識したルート作りが鍵となります。